CH116

◆第116回 人文科学とコンピュータ研究会発表会

主査: 山田太造
幹事: 上阪彩香、曽我麻佐子、松村敦、堤智昭

会場情報

 日時  2018年1月27日(土)午後~1月28日(日)午前
 会場  函館コミュニティプラザ Gスクエア(http://g-sq.jp/
     北海道函館市本町24番1号 シエスタハコダテ4F 多目的室
 発表申込締切 2017年12月 4日(月)
 原稿提出締切 2017年12月25日(月)

交通や宿泊のご案内などの詳細は追って本ページおよびMLでお知らせさせていただきます。 皆様のお越しを心よりお待ちしております。

募集内容

・ポスターセッション 10件程度
 学生が筆頭著者であるポスターセッションの中で優秀な発表には、「学生発表賞」の授与を検討しております。学生のみなさまも奮ってご参加ください。

・一般口頭発表 8件程度
 ショート:15分程度の持ち時間(質疑を含む)
 ロング :20分程度の持ち時間(質疑を含む)

 * ポスターセッション/ロング/ショートいずれも2p~8pの予稿の提出が必要となります(この範囲であれば枚数は自由です)。
 * 予稿のフォーマットは情報処理学会のページ(https://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/genko.html)をご参照ください。

申込方法

 申込書のページ( https://ipsj1.i-product.biz/ipsjsig/CH/)をご利用ください。(なお、原稿提出はこちらのページから行っていただきます)
 * 「研究会への連絡事項」欄に「一般(ロング)」「一般(ショート)」「ポスターセッション」の別を必ずご記入ください。
 * 投稿システムで申込後、「講演申込完了のお知らせ」という件名のメールが自動配信されます。
 * 担当幹事より、「講演申込受理のお知らせ」という件名のメールで、整理番号とパスワード、原稿執筆の詳細が届き、正式受理となります。正式受理の連絡がない場合は照会先までご連絡ください。
 * 先着順にて、定足数に達し次第、締め切りとさせていただきます。
 * お申込み後、原稿提出時の発表ご辞退はお控えいただくようにお願いします。

【参加費(聴講)】

種別金額
研究会登録会員無料
学会正会員2500円
学会会員学生500円
学会非会員学生1000円
非会員3500円

詳しい情報は下記URLをご覧ください. http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sanka.html

ポスター発表について

●当日1/27(土)のスケジュール
12:30-14:50 掲示(セッション中は静かにお願いします)
14:50-15:20 ポスターセッション概要説明(1件2分、スライド2枚以内)
15:20-16:30 ポスターセッション(70分)
16:30-17:30 撤去 (17:30過ぎに残ったものは実行委員側で廃棄)

●開催側の準備機材等
・ポスターパネル(A0縦サイズ)
・ポスター固定用テープ
机・電源・無線LANの提供はありません.
タブレット等を使ってデモをすることは可能です.

●ショートプレゼンテーション
研究のアピールとして1人2分の概要説明をしていただきます.
その際にスライド2枚まで(1枚でも可)利用できます.
スライドを利用する場合は,PowerPointファイルを1/26(金) 15時までに madoguchi■jinmoncom.jp(@を■に変更しています ) へ送ってください.

プログラム

2018年1月27日(土)

12:55-13:00 開会の挨拶

13:00-14:00 一般セッション1

13:00-13:20 ロング
(01)周辺視野におけるスポーツの眼と手の協応動作支援
○清水 俊希(公立はこだて未来大学)
・角 薫(公立はこだて未来大学)

本研究では,スポーツに必要な判断力の向上を目的として,周辺視野の特徴を用いることで,迅速かつ正確な判断をして行動することができるよう眼と手の協応動作を支援するシステムの開発を行なった.スポーツのプレイ中は,プレッシャーにより正確性を重視するあまり判断速度が落ちてしまうという問題がある.また,プレーヤーが周辺視野に入る情報も視線移動により,中心視野で捉えてしまう傾向があるという報告があり,それが判断速度を落とす要因の一つと言われている.そこで中心視野と比較して,周辺視野の方がより高速で動く物体を認知できるという点や,情報探索が正確であるという特徴を用い,周辺視野の素早い正確な判断の支援について考えた.チームスポーツにおいては複数の対象物(ボール,選手など)を追う能力は特に重要であるため,複数の動的な物体を追跡するタスクとしてMultiple Object Tracking(MOT)を用い周辺視野に呈示してトレーニングするシステムを開発した.システムの効果を確かめるために,被験者21名にシステムの使用前後に眼と手の協応動作を行う「ナンバータッチ」の課題遂行時間を計測して評価した.

13:20-13:40 ロング
(02)視覚情報の俯瞰的視点変換トレーニングシステム
○奥山 凌(公立はこだて未来大学)
・角 薫(公立はこだて未来大学)

本研究では,一人称視点で得られた選手の位置情報を,俯瞰的視点の情報へ変換する能力を向上させるトレーニングシステムを開発した.ボールゲームにおいて,周囲の状況を正確に把握することは非常に重要であると言われている.一人称視点で得られた視覚情報を俯瞰的視点からの情報へ置き換えて考えることで,正確に周囲の状況を把握することが可能となる.本システムでは,Oculus Riftを用いて仮想空間上においてユーザに複数の物体の追跡を行ってもらい,その後,最後に観測された状況を俯瞰的視点から見た位置関係を再現してもらう.被験者にシステム利用の前後で俯瞰的視点の情報へ変換する能力の比較実験を行い評価した.

  
13:40-14:00 ロング
(03)津波避難の臨機応変な対応を学習する疑似体験システム
○山本 真爾(公立はこだて未来大学)

本システムは,地震による津波避難について学習するシリアスゲームである.東日本大震災により,将来大地震が発生した際の津波対策が見直されており,臨機応変な対応を取ることが重要であると言われている.本システムでは,実際に仮想空間上をユーザの選択した位置から避難をしてもらい,システムがユーザの避難の様子を確認しながらシステムがその評価を行い,最終的に生存率を表示し避難方法を解説するものである.ガイドラインに基づいた避難方法の他に,ユーザが臨機応変な対応がとれるようになってもらうことが目的である.本システムはOculus RiftとGoogleMapsのストリートビューを利用しインタラクティブな臨場感のあるシステムを目指す.評価実験では被験者が臨機応変な対応をしつつ正しい避難方法を理解したかを判断するために,実験の前後で津波に関するガイドラインのテストを行い評価した.

14:00-14:10 休憩

14:10-14:40 一般セッション2

14:10-14:25 ショート

(04)図書館情報学アーカイブスの理解を目的としたDBpediaの活用

・渡部 航太朗(筑波大学)
・松村 敦(筑波大学)
○宇陀 則彦(筑波大学)

本研究はアーカイブズの情報に他の情報を追加することでアーカイブズの理解を促進することを目的とする。具体的には、図書館情報学アーカイブズにDBpediaの情報を追加することで、図書館情報学アーカイブズの理解を促進する。大学生に対して、DBpediaのリンク機能を備えたシステムと備えないシステムの比較実験をすることで理解促進の評価を行う。

14:25-14:40 ショート
(05)U-PARLにおける漢籍・碑帖拓本デジタルアーカイブの試作と研究利用
○中村 覚(東京大学)
・成田 健太郎(東京大学)
・永井 正勝(東京大学)
・冨澤 かな(東京大学)

東京大学附属図書館U-PARL(アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門)は、本学所蔵資料から選定した漢籍・碑帖拓本資料のデジタル画像をflickr上で公開している。本研究では、これら資料の研究利用に向けた要件定義を行い、OmekaとIIIFを用いて試作したデジタルアーカイブと研究環境について述べる。さらに、著者に関するアノテーション付与等を通じたケーススタディを通じ、構築した研究環境の有用性について検討する。

14:40-14:50 休憩

14:50-16:30 学生ポスターセッション

14:50-15:20 ポスターセッション概要説明(1件2分)
15:20-16:30 ポスターセッション(70分)

(06)常識知識を利用してあらすじを自動展開する物語生成システム

○八幡 望(公立はこだて未来大学)
・角 薫(公立はこだて未来大学)

仮想世界における登場人物や環境の設定を行うだけで物語のあらすじを自動生成する物語生成システムを開発した.近年では人工知能を用いて物語や記事を自動生成する試みがあるが,確立した手法はない.本システムは,ConceptNetから登場人物や環境の常識知識を抽出し,それらを組み合わせることで物語を生成していく仕組みである.また生成している最中に「もし〜ならば」というあらすじの変更を可能とする「What-If」の機能を付け加えることで,ユーザの介入を可能としている.生成された物語が自然な流れであるかについて調査するために本システムで作られた物語と人間が考えた物語を比較する実験を行った.展望としては,本システムが作家などの文章を生成する人のアイデア創出ツールとしての利用を考えている.

(07)形容詞とリンクする映像エフェクト辞書構築のためのGWAPの研究
○平井 彰悟(公立はこだて未来大学)
・角 薫(公立はこだて未来大学)
  

本研究では形容詞に対応した映像エフェクトの辞書を構築するために,WordNetを基にした構造化されたデータを収集するGWAP(Game with a Purpose)を開発した. GWAPとは, ゲームプレイの副産物として何らかの目的を達成しようとするゲームのことであり,本システムでは, ユーザに形容詞(例:おいしい)と名詞(例:りんご)の組み合わせを映像エフェクトで表現してもらい,その後, 名詞のみを変更して,同じ映像エフェクトで同じ形容詞が表現できているかを○×形式で質問する. 最後に, 形容詞と映像エフェクトの組み合わせで, 名詞のグループを作り, 共通した常識知識が存在するかYes/No形式で選択してもらう. 最終的に形容詞を視覚的に表現するために構造化されたデータの更新を行うものである. 同じ形容詞でも名詞によって表現する映像エフェクトは変わってくるため,この構造化されたデータは, 形容詞と映像エフェクトとを対象の物体の種類に応じて学習し, 紐づけるシステムとして利用される.WordNetを基にした構造化された当初のデータと本システム利用後のデータ構造を比較することで検証した.

(08)取得時期の異なるモーションデータを用いたバレエ動作の比較
○中平 将(龍谷大学)
・曽我 麻佐子(龍谷大学)
・小田 邦彦(大阪電気通信大学)

本研究では,モーションデータを用いた特徴量可視化システムを開発した.光学式モーションキャプチャから取得したデータを対象に,ユーザが特徴量を算出したい点と可視化要素を任意に選択できる.今回はバレエの技術の質的な評価を目的とし,取得時期が異なる女性バレエダンサー1名のデータを可視化し,比較分析を行う.

(09)東日本大震災アーカイブのメタデータ集約を指向したオントロジーの開発
○武田 侑季(筑波大学)
・積 佑典(筑波大学)
・三原 鉄也(筑波大学)
・永森 光晴(筑波大学)
・杉本 重雄(筑波大学)

東日本大震災アーカイブの利活用性の向上のために、アーカイブされたリソースのメタデータを集約して、意味的に関連性の強いリソース同士を繋げることは有効である。本研究では、東日本大震災アーカイブにおいて特徴的な内容を表す固有名詞に焦点を当て、オントロジーの開発を進めた。本報告では、東日本大震災アーカイブの一つである青森震災アーカイブのメタデータを基礎として、施設・組織に特化して試作したオントロジーについて述べる。

(10)文字列をなぞることによる古地図探索システム
○渡邉 悠一(公立はこだて未来大学)
・角 康之(公立はこだて未来大学)
・寺沢 憲吾(公立はこだて未来大学)

古地図には地理情報だけではなく,著者の世界観や意図が含まれており,その当時の歴史的背景を知るうえで重要な手掛かりの一つである。本研究ではユーザが文字の向きに沿ってなぞることで地図中から文字領域を指定し,それと類似した部分を古地図から探索するシステムを提案する.文字列をなぞることはユーザにとって簡単であるが,それは機械が文字の向きや文字領域を知る上で重要な手掛かりとなる.また,ユーザがなぞった文字を興味の対象であると捉え,それらを集積することで集合知としての価値を持つと考える.ユーザが文字列をなぞることで古地図を探索でき,その裏で閲覧体験を集積するシステムを目指す.

(11)震災関連資料のリンキングを目的とした地理的名称トレースのためのLODデータセットの開発
○松井 慧(筑波大学)
・冉 穎(筑波大学)
・三原 鉄也(筑波大学)
・永森 光晴(筑波大学)
・杉本 重雄(筑波大学)

長期間を対象とした震災資料のアーカイブを行う場合、同一地点であっても個々の発災時期で地名が変化し異なることがあり、一元的に土地の被災の記録を辿ることが困難な状況にある。そこで本研究では同一の場所の異なる地名が発災時点での場所を示すメタデータとして付与されている資料同士のリンク付けを行うことを目的として、地理的名称の追跡のための情報を提供するLinked Open Dataデータセットを開発する。 本研究では、津波ディジタルライブラリィ(http://tsunami-dl.jp/)に収録されている明治以降の資料から抽出した東北地方の地名を対象として、行政界変遷データベースに記録された市町村の変遷情報に基づき当該データセットを構成する。本報告では地名の変遷をトレースするためのメタデータのモデルについて述べ、開発中のデータセットについて論じる。

(12)マンガの内容と構造のメタデータ記述を利用したIIIFに基づく検索・閲覧環境の構築
○橋場 天紀(筑波大学)
・三原 鉄也(筑波大学)
・永森 光晴(筑波大学)
・杉本 重雄(筑波大学)

マンガは文字的表現と画像的表現が組み合わさったコンテンツであり、内容の理解にはそれらの複合的な解釈が求められるため、マンガの画像データから機械的にマンガの内容や構造の情報を得ることは未だ困難である。そのため、我々はマンガにおける効率的な情報の探索や利用を目的として、マンガの内容や構造に関する記述をLinked Open Dataに基づいたマンガのメタデータとして蓄積してきた。そして、このメタデータを利用した情報の探索や利用を促進するには、メタデータとマンガ画像を結びつけて提供したり探索が行えたりする環境が求められる。 そこで本研究では、近年普及しているLODに基づいた画像データとそのメタデータの提供のための国際標準であるInternational Image Interoperability Framework(IIIF)にマンガの内容および構造のメタデータを変換し、それらのメタデータを閲覧可能なIIIF対応ビューワを開発する。加えて、IIIFのContent Search APIにおける検索クエリをマンガの内容や構造に関する検索を行うことが可能な形に構造化し、その検索クエリに対する検索結果を応答するサーバを構築することで、マンガの構成要素を検索し抽出して提示するシステムを構築する。

(13)推理小説プロットを自動生成し映像化する統合的インタラクティブシステムの開発と評価
○豊澤 修平(公立はこだて未来大学)
・工藤 はるか(公立はこだて未来大学)
・石田 晃大(公立はこだて未来大学)
・遠藤 史央里(公立はこだて未来大学)
・川瀬 稜人(公立はこだて未来大学)
・菊地 亮太(公立はこだて未来大学)
・工藤 健太郎(公立はこだて未来大学)
・栗原 将風(公立はこだて未来大学)
・櫻井 健太郎(公立はこだて未来大学)
・佐藤 好高(公立はこだて未来大学)
・玉置 秀基(公立はこだて未来大学)
・根本 裕基(公立はこだて未来大学)
・原科 充快(公立はこだて未来大学)
・久野 露羽(公立はこだて未来大学)
・平田 郁織(公立はこだて未来大学)
・村井 源(公立はこだて未来大学)
・角 薫(公立はこだて未来大学)
・松原 仁(公立はこだて未来大学)

推理小説のプロットを自動生成し、それに対応する3DCG化・インタラクティブ性を自動で付加するシステムを開発し、そのシステムの評価を行った。すべてのプロットを自動生成するのは困難であるため、典型的パターンとして一部のプロットを固定化し、トリックや台詞などの不定データを組み合わせて物語の自動生成を行った。プロットの作成をPythonで行いtxt形式に変換し、それをUnityで読み込み3DCGとインタラクティブ性を追加するシステム構成になっている。また以上のシステムに対して評価実験を行った。

(14)絵図の理解を目指した読図プロセスの可視化
○野田 香蓮(筑波大学)
・松村 敦(筑波大学)
・宇陀 則彦(筑波大学)

本研究は、絵図を専門としていない者がある程度読図を行えるようにするため、専門家の読図プロセスを可視化することを目的としている。その後、可視化ツールの評価実験を筑波大学の学生10名に対して行う。

(15)ヒューマノイド・ロボットを用いた自閉症者とのコミュニケーション学習支援システム

○矢吹 渓悟(公立はこだて未来大学)
・角 薫(公立はこだて未来大学)

自閉症者との言外の意味を含む対話方法について学習する音声対話を用いたコミュニケーション学習支援システムの研究である.自閉症者は,会話において言外の意味を汲み取ることが困難という特徴がある.言外の意味とは,任意の言葉に対する字義通りの意味ではなく,言葉に含まれる意図やニュアンスのことである.このため,定型発達者との会話が成立しづらく,対人関係に問題を生じやすい.これは自閉症者だけの問題ではなく,定型発達者の話し方にも問題があり,より具体的な表現に置き換えることで会話が成立しやすくなる.そのため,定型発達者に対して自閉症者との対話方法を改善させる研究を行う必要があると考えられる.本研究では,事例を基に自閉症者との会話を疑似体験しながら,ユーザが能動的に自閉症者に伝わりやすい発話を模索しながら学習する支援システムを開発した.実際の自閉症者との対話に応用しやすいように,ヒューマノイド・ロボットでかつ小学生ほど身長を有しているPepperを用い,その音声対話機能を用いて,ユーザの発話に対する自閉症者の振る舞いを再現した.また,Google Cloud Natural Language APIを用いて,ユーザの発話から言外の意味を含む表現を検出し,それに応じてPepperの反応を変化させ,ユーザの理解度に応じて適時アドバイスを行った.こうすることで,ユーザが自閉症者に伝わりやすい発話を模索する手がかりとなると考える.自閉症に関する専門知識が乏しく,かつ自閉症者と関わる可能性が高い定型発達者を対象として,事前および事後テストの成績の比較,ならびに学習に関するアンケートの分析によって,総合的に学習効果について評価した.

16:30-16:40 休憩

16:40-17:40 基調講演

(16)歴史的文書画像に対する内容解析への取り組み
○寺沢 憲吾(公立はこだて未来大学)

くずし字・つづけ字を含む日本語古典籍や、語法が現代文書と異なる近代文書など、通常のOCR(光学文字認識)の適用が困難であるような文書に対し、その内容の解析と理解を目指した著者らの取り組みについて紹介する予定である。中でも、主にワードスポッティングと、それを用いたテキスト化、頻出語・重要語の自動抽出などについて詳しく述べる。

17:40-18:40 パネルディスカッション・PRMU CH賞表彰

パネリスト:
 寺沢 憲吾(公立はこだて未来大学)
 耒代 誠仁(桜美林大学)
 橋本 雄太(国立歴史民俗博物館)
 PRMU CH賞受賞者
司会:
 北本 朝展(国立情報学研究所)

18:40 学生発表賞(ポスター)表彰

2018年1月28日(日)

10:00-10:55 一般セッション3

10:00-10:15 ショート

(17)現代舞踊の振付学習における動作合成システムの活用
○矢崎 雄帆(龍谷大学)
・曽我 麻佐子(龍谷大学)
・海野 敏(東洋大学)
・平山 素子(筑波大学)

筆者らは、現代舞踊の創作支援を目的とし、タブレット上で3DCGを用いて振付動作をシミュレーションする“Body-part Motion Synthesis System”(以下「BMSS」)を開発している。本システムは学生が短時間使用した場合有用であることは確認されているが、一般の振付学習者に対してや長時間使用した場合において有用であるかは十分な検証を行っていなかった。そこで、一般のコンテンポラリーダンス学習者を対象とし、3日間に渡ってBMSSを段階的に使用し、最終的に作品の創作および実演を行ってもらう実験を行った。得られたアンケート結果から、振付学習におけるBMSSの有用性を評価する。

10:15-10:35 ロング
(18)仮想世界におけるアイテムの透過的な利用のための3次元物体のリアルタイムトラッキング
○柏木 敏朗(公立はこだて未来大学)

本研究では,物体の動作からその物体のスケルトンを生成し,トラッキングするシステムの開発を行う.今日モーションセンサーデバイスの登場により,人間の体や手の動作を容易に認識することができるようになった.しかしそれらは,事前に人間のスケルトンや動作を定義しているため,トラッキング対象が一意的で人間以外の物体の動作を認識することができない.そこで本研究の新規性は,事前に対象の物体の情報を定義せずに,リアルタイムに対象の物体のスケルトンを生成するため,トラッキング対象が一意的でない点である.開発手法は,まずセンサーカメラの前でトラッキング対象の物体を動かすことで,その物体の動作点と支点を推定する.その点を基にスケルトンデータを生成する.スケルトンデータから対象の物体の部位ごとに検出し,ボーントラッキングを行う.本研究の精度を測るため,複数の種類の物体を用いて施行を繰り返し,トラッキング対象の関節を推定する成功率を評価する.

  
10:35-10:55 ロング
(19)身体図式を利用したキャラクタAI
○森 寅嘉(公立はこだて未来大学)
・三宅 陽一郎(株式会社スクウェア・エニックス)
・角 薫(公立はこだて未来大学)

近年デジタルゲームでは多くの作品でゲームAIの技術が利用されているが,キャラクタの知能としてのキャラクタAIでは身体性が定義されていないため,仮想空間上のオブジェクトに対して何らかの意思決定が行われる際にはオブジェクトに前もってタグ等のデータを与えることにより処理が可能になっている.オブジェクトに前もってタグ等のデータを与える作業はオブジェクトの数が増えるほどそのコストも高くなる.そこで本研究では,キャラクタAIにモーリス・メルロ=ポンティのBody Schema(身体図式)を参考にした独自の身体図式を定義し,それを利用するアルゴリズムを作成することで身体性を持たせ,オブジェクトの認識や意思決定を行うことのできるシステムを開発した.身体図式を人間が自分の体の部位が現在どこにあるのかを潜在的に把握できる機能及び基準と定義し,具体的には,アニメーションの各フレームにおける各部位の座標とした.対象とする物体の位置と形(物体の各頂点の集合),およびキャラクタとの相対速度を入力として,キャラクタAIが持っている身体図式と照らし合わせ,頂点間のベクトルと頂点から身体図式の座標へのベクトルから接触判定を行い回避できる身体図式を検索し,アニメーションとそのタイミングを決定する.ユーザがキャラクタAIに対して数多くの種類のオブジェクトを向かわせることができるシステムを作成し,キャラクタAIが本研究のアルゴリズムを用いてそのオブジェクトに対し自動的に回避できるかどうかを検証した.

10:55-11:05 休憩

11:05-11:45 一般セッション4

11:05-11:25 ロング
(20)古典中国語Universal Dependenciesへの挑戦
○安岡 孝一(京都大学)
・ウィッテルン クリスティアン(京都大学)
・守岡 知彦(京都大学)
・池田 巧(京都大学)
・山崎 直樹(関西大学)
・二階堂 善弘(関西大学)
・鈴木 慎吾(大阪大学)
・師 茂樹(花園大学)

古典中国語(漢文)の解析手法として,Universal Dependenciesの古典中国語への適用に挑戦した.言語横断的な依存構造記述であるUniversal Dependenciesは,ニューラルネットを用いた言語解析ツール(特にSyntaxNet)等に採用されていることから,係り受け解析への応用が容易だと考えられる.しかしながら,古典中国語の文法構造は,Universal Dependencies とは必ずしも相性が良くなく,いくつかの点で齟齬が生じている.この点を含め,現時点での古典中国語Universal Dependencies の検討状況を,他言語Universal Dependencies との比較も含め,大まかに報告する.

11:25-11:45 ロング
(21)個人の人格を再現するための音声対話手法
○竹内 玄(公立はこだて未来大学)
・角 薫(公立はこだて未来大学)

本研究では人工物との会話を通して, 想定する人の人格の再現に必要なデータを自然に引き出す手法を開発した. 昨今, 音声対話が身近なものになってきており, 死別や有名人であるなどの理由で本人がその場にいない, 会話をすることができない人と対話をするニーズがある. しかし, 個人の特徴を表した情報をたくさん入力するのには手間がかかるため,手間をかけずに個人を再現する方法が必要である. 本研究ではコールドリーディングなどの対話の中から相手の情報を引き出していく会話手法と Pepperによる音声対話機能, 各種センサーを利用して対話システムを開発したものである. 本システムの検証として個人の情報を正確に自然に引き出せていたかを調査するために被験者との対話による評価実験を行った.

11:45-11:50 閉会の挨拶

函館への交通・宿泊のご案内

参加ご希望の方はこちらのフォームから、もしくは下の返信用書式で、堤<t_tsutsumi[at]mail.dendai.ac.jp>までご連絡ください。
メール送信時には、[at]を@に変更してお送り下さい。
締切は2018年1月22日(金)です。

返信用書式(下記をコピーして、ご返送ください)
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第116回人文科学とコンピュータ研究会発表会

ご氏名:
ご所属:

1月27日(土)懇親会     参加  その他
学生・一般(該当する方を残してください)
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