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・【大阪方面から】
●京阪本線「京橋駅」より急行または準急で「守口市駅」( 5分)、 普通に乗り換え「大和田駅」下車(6分)
・【京都方面から】
●京阪本線「丹波橋駅」より快速で「枚方市駅」(21分)、 準急に乗り換え「萱島駅」下車(14分)
調整中
一般口頭発表 合計 8件~10件
(今回もロング形式[通常の発表]に加えてショート形式を追加します。)
ショート:15~20分程度の持ち時間(質疑を含む)
ロング:20分~25分程度の持ち時間(質疑を含む)
(※ロング/ショートでも2p~8pの予稿は必要となります。[この範囲であれば枚数は自由です])
(※ロング/ショートでも2p~8pの予稿は必要となります。[この範囲であれば枚数は自由です])
詳しい情報は下記URLをご覧ください.
http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sanka.html
[10:20-10:25]
開会の挨拶
[10:25-10:50]
(01)古文書料紙の科学分析データベースの構築に向けて
○坂本 昭二(龍谷大学)
近年のデジタルアーカイブ事業によって古文書研究が一段と進めやすくなってきてい る。しかし一方で、保存修復や材料などの分野から古文書にアプローチする研究者が 必要とする情報が欠落していることも事実である。本稿では従来の古文書のデジタル アーカイブでは扱われないような古文書料紙の科学分析に関するアーカイブについて 検討する。
[10:50-11:15]
(02)身装画像におけるモチーフの分析と絵引の研究
○世利 彰規(東京大学)
本研究は、明治維新以降、約80年の間の日本における身装(身体と装飾)文化研究 の一環として、当時の世相を反映した新聞挿絵や写真など、10,000件にのぼる画像資 料(身装画像)の活用を目的に実施するものである。 身装画像には、当時の髪型や 衣装、人物同士の関係性などが活写されており、それらの内容(モチーフ)に対応す る「身装画像コード」が各画像にひもづいている。身装画像コードは、概念体系に近 いものであり、抽象化されたコードと代表的なモチーフをあらわすキーワードから構 成されている。しかし実際に、画像のどこにそのモチーフが対応するかを知るには、 ある程度の専門知識が要求されるという問題がある。 この問題を解決するため、身 装画像コードによるモチーフと対応する画像の描写箇所との対応付けを行うことが考 えられる。この対応付けを行うことにより、例えば人物それぞれの髪型名称をピンポ イントで知ることができ、身装画像全体から、特定の髪型イメージばかりを集める 「絵引」を作成することも可能となる。 そこで本研究では、その第一段階として、 身装画像の上にモチーフの名称をピンポイントで対応づけられる、タブレット上で の作業も可能な直感的なインタフェースを備えた支援システムを開発した。本論で はこの支援システムを説明するとともに、身装画像におけるモチーフ分析と絵引化 の可能性について論じる。
[11:15-11:25]
休憩
[11:25-11:50]
(03)大阪上町台地を対象とした古地理図の作成と普及について
○市川 創(大阪文化財研究所)
・趙 哲済(大阪文化財研究所)
・小倉 徹也(大阪文化財研究所)
・高橋 工(大阪文化財研究所)
・平田 洋司(大阪文化財研究所)
・松田 順一郎(鴻池新田会所)
・辻本 裕也(パリノ・サーヴェイ株式会社)
当研究チームでは、大阪市を南北に延びる上町台地対象地域として、発掘調査 により得られた考古学的情報をもとにGISを用いて各時代の古地理図を作成 した。本稿では、各時代の古地理図の紹介およびそこから導かれる事象につい て言及し、研究成果を普及するための今後の計画についても述べる。
[11:50-12:15]
(04)地域研究資料と対象とした時空間情報に着目したデータの構造化
○山田 太造(東京大学)
本研究は,地域研究史資料を対象として、記述内容における時空間変化を追跡可能 なデータ構造の確立を目指す。本報告では特に,本研究における地域研究史資料か らのテキスト作成,テキストからの時空間情報の抽出・トピックの検出の各手法に ついて述べる.
[12:15-13:25]
昼休み
[13:25-13:45]
(05)画像、TEI、LOD を用いた文字研究・言語研究のためのプラットフォームの構築
○高橋 洋成(筑波大学)
・永井 正勝(筑波大学)
・和氣 愛仁(筑波大学)
近年のコンピュータとインターネットの発展に伴い、これまでコンピュータ上では転 写テキストとして扱われることの多かった言語資料を、画像、音声、動画と一緒に保 存・利用することが容易になった。著者らは古代エジプト神官文字文書、楔形文字粘 土板、近代日本語文典資料などの文字資料を統一的に扱うための画像データベース、 並びに World Wide Web 上のプラットフォームを構築している。 著者らの関心は、 神官文字、楔形文字、日本語文字のそれぞれが、言語構造や人間の言語活動とどのよ うに結びついているかを解明することにある。そのために、本プラットフォームは次 の 2 点を目指している。(1) Text Encoding Initiative (TEI) や Linked Open Data (LOD) を利用した、様々な文字資料に付与可能な言語学的アノテーションの開発、(2) 画像データベースと協働し、効率良く運用していく枠組みの考案。本論文はこの 2 点について、現在までの取り組みと具体例を報告する。
[13:45-14:05]
(06)法律業務のタスク構造化と支援システムに関する予備検討
○白鳥 和人(筑波大学)
・今澄 亮太(筑波大学)
・星野 准一(筑波大学)
人文分野においては,過去から現在までの人の生み出す知的活動を精緻に分析する ことが行われてきた.しかし,刻々と変遷する現代において,今行われている社会 知を分析することもその役割となりつつある.文部科学省 科学技術・学術審議会 によると専門家と市民とのコミュニケーション支援等も含まれていると説いている. 他方,社会の資産である,法務の手続きも近年,福祉意識の向上と共に変遷が激し く人文分野と情報処理分野の連携無くしては有効な成長が見込めない.即ち,多く の法律専門家や市民問題解決職種などの多職連携とともに変わりゆく福祉への市民 意識の啓蒙も含め人文的分析手法,情報処理的扱い方法両側面からの連携作業を取 り込んだ人文的社会的な総合的社会情報処理システムが求められる. 登記業務を 始め法律が絡む手続きは複雑かつ多岐に渡り弁護士、司法書士,税理士,社会福祉 業務,などの様々な専門家による連携により構成されかつ文書化され得ないネゴ シエーション,個人の意向なども伴うため,その効率化は容易では無く人的コス トが掛る.手続きは裁判という最終過程があるにもかかわらず,実施可能者は個 人市民から法律関連組織まで広がり個別に深い理解が必要とされる.また,状況 改善には市民が理解できる事例が必要であるが,その意義と問題が十分伝わらず各 個人が抱える問題が処理不可能な状態に陥ってから対応するという事態が起きてい る. 本稿では特に法律業務,中でも後見人登記を手始めにその都度処理されてい る複雑な事案を高度なメタ知識へ昇華する事を意識し.法務処理の一般化効率化を 果たすシステムの在り方を検討する.具体的にはまず情報処理の立場から検討を 加える.複雑な法務を文書と処理手順、確認項目、作業者の専門属性などから構 成されるタスクユニットと、ユニット間のコミュニケーションから構成されるタ スクネットワークの構築により,法律業務の効率を向上させる基本手法と支援シ ステムについて考察を行う.また,法務手続きに係る,言語分析,個人ストーリ ーの再構成技術の必要性などにも言及する.
[14:05-14:15]
(07)開催校挨拶
○桶谷 猪久夫(大阪国際大学)
[14:15-14:25]
休憩
企画セッション
[14:25-14:30]
趣旨説明
[14:30-14:50]
(08)古典文を対象とした計量的研究の現状
○上阪 彩香(同志社大学)
日本の古典作品を対象とした計量的研究は多くない.この原因としては,古典文 のデジタル化の遅れと形態素解析ソフトの 開発の遅れが挙げられる.著者は計 量的な手法を用い,江戸時代前期の作家井原西鶴の浮世草子における著者問題に 取り組んでいる.本発表では,著者の研究を一例として古典文の計量的研究の現 状に関して報告する.
[14:50-15:10]
(09)デジタル技術は人間の知性を再現できるか?―自動採点システムの現状と課題
○小林 雄一郎(日本学術振興会)
本発表では、英語学習者を対象とする自動採点技術の現状と課題について議論す る。一般的な自動採点システムは、学習者言語のデータベースから様々な言語的 特徴の頻度を自動抽出し、データマイニングの技術を用いて、学習者のライティ ングやスピーキングの質を判定する。このような解析技術は、計量文献学やコー パス言語学の手法と共通する部分も多く、広義でのCH/DH研究とみなし得るもの である。
[15:10-15:30]
(10)知識・言葉の情報学と地域研究
○亀田 尭宙(京都大学)
地域研究はそれ自体が学際的な学問で、異なるディシプリンで異なる地域の異 なる現象を読み解いてきた学問と言える。そこで、地域情報学の名のもとに情 報資源の統合や共有化が図られ、空間や時間といった切り口で地域やディシプ リンを超えて研究を俯瞰する試みが行われてきた。本発表では、Linked Open Data と自然言語処理の技術で新たな切り口を提供しようという試みについて 紹介し、課題や将来展望について語る。
[15:30-15:40]
休憩
[15:40-16:00]
(11)参加型社会におけるGISと地理情報科学の役割
○瀬戸 寿一(東京大学)
本報告は,主に英語圏の地理情報科学分野で議論されている「参加型GIS」を中心 に,2000年代後半より大きな潮流となりつつある地理空間情報のオープンな活用 について検討する.地理空間情報は,地域研究の基礎資源になりうる一方,デー タ量や扱えるアプリケーションの特殊性等の学習コストが少なくないことから, 特に日本では広範な分野では活用されていない.他方,データを通した地域課題 解決が社会的に重要なトピックスになる中で,市民による科学的な地域理解や課 題解決に向けた地理空間情報の活用が期待されている.したがって地理空間情報 を中心とする地域資料が専門家以外でも容易に扱える環境整備を進め,市民との 協働に向けた人材育成,さらにはこうした活動を継続するためのモチベーション 向上に向けた支援が求められる
[16:00-16:20]
(12)日本における考古学研究とCH研究の関係についての所感
○清野 陽一(奈良文化財研究所)
日本において日本を対象とした考古学研究を行っている研究者にとって,コンピ ュータの利活用は近いようで遠い存在である.筆者は地理情報システム(GIS)を 活用した研究を行っているため,他者と比べれば人文科学とコンピュータ研究や デジタル人文学について親和性を持つが,一般的な研究者にとってはいまだに 「文房具としてのコンピュータ」の域を出ていないのが実情であろう.現在の日 本におけるコンピュータを活用した考古学研究の研究環境,特に若手研究者を取 り巻く環境を概観した上で,情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会が考古 学研究において果たしている役割の大きさを示し,今後の要望や期待を述べた.
[16:20-16:30]
休憩
[16:30-17:40]
○パネルディスカッション
[17:40-17:50]
○閉会挨拶
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